
どこからリンクを見つけたのか忘れてしまったのですが、いい技術とは何か--日本人学生エンジニアの激論160分(前編)を通しで読みました(前後編からなり、各編3ページずつ)。
主に東京大学の情報・工学部のエンジニア志望の方が集まっての「いい技術は何か」をテーマにした座談会の内容です。
中でも興味深かったのがPreferred Infrastructure(プリファードインフラストラクチャー)というベンチャーを経営している2007年の3月に東京大学大学院の情報理工学系研究科を卒業した西川さんの発言でした。
西川さんは起業して一年、社員は全てエンジニアだそうで、「いつかは営業専門の人間が必要では?」という質問に対して
もう少し会社が大きくなったら必要になってくると思います。ただ、自分たちの技術を正しく伝えられる営業でないと意味がないので、それを探すのは大変かなと思ってます。
・・・ちなみに我々の最初の製品はまったく売れなくてショックを受けたんですが、それが技術にフィードバックされた点も多くて、やっぱり営業からのフィードバックをエンジニアが受け取れる環境も大事だと思います。
どういう技術が世の中の人々の心に響くのか、そういうことをエンジニア自身が学んでいくことも重要ですよね。それができるのが小さなベンチャーの特徴でもあると思います。
また、「なぜ技術とサービスが結びつかないか」という議題について
僕はとにかく経営者が技術を知らないとダメなんじゃないかと思います。しかも、かなり深いところまで知らないとIT系では厳しいと思います。
とのことです。
大企業であれば企業のネームバリューからも「この企業の製品なら」と安心して商品に対価を支払うこともあるでしょうが、特にベンチャーにおいては新規開拓も多く、ある程度規模が大きくなったら営業も大切なのではしょうか、それも優秀な営業が。バイト先の先輩に聞いたんですが、海外では私がすごいなと思っているエンジニアの方と同等の技術力を持った営業の方がごろごろいるそうです。
また、それと同時に営業の方は売っている製品に自信を持って欲しい。エンジニアはアプリケーションに対して自分の持ちうる技術力を凝縮しているはずです。大企業なら社内全員との意思疎通は難しいかもしれませんが、数十人程度までなら営業の方は現場での声をフィードバックし、それを以てエンジニアはよりよい製品を開発し、営業の方は自信を持ってよりよい製品の営業をすることによって良い循環が生じるのだと思います。
あと、これは心の声ですが、営業の方は出先で何度もバグを発見しても「またバグ出たよ~」と言わずに優しくバグを教えて欲しいです(精神衛生上)。
次に、後編の優秀なエンジニアの育て方という議題における東京大学情報理工学系研究科、修士2年の大倉さんの発言も面白かったです。
日本の教育で一番問題なのは、先生が親切に教えてくれる、教えるべきだと思っている風土だと思います。
トップのエンジニアは芸術家みたいなものだと思っています。まわりに面白い人がたくさんいて、その中で刺激を受けながら自分の感性や技術を磨いていくのが大切なんじゃないでしょうか。
でも、最近の日本の学校は、東大でさえ先生はきちんと授業をしなさいという方向になってしまい、時間的な余裕がなくて、友達との共同作業を通じて刺激を受ける機会などないという人の話も聞きます。先生から学ぶというだけではなかなか優秀なエンジニアは育たないと思います。
「ググレカス」という単語が出てくるほどネット上にも現実社会にも自分で調べもせず教えてくれるのを待っている人が大量にいるのは由々しき事態だと思います。たまに分からないことをぱっと聞くんだったらいいんですが、毎回毎回何も調べず勉強もせず聞いてくる人はいらっとしますよね。
また、助手席に座っていたら道を覚えられないことと同じで、学んだことは使わないと自分のものにならないと思います。私は周囲の方に幸運にも恵まれておりますが、周囲に優れたエンジニアがいなくてもWebを介して優れたエンジニアの情報はいくらでも取得できます。そして先日の私がブログを書く5つの理由でも書いたのですが、インプットした情報はどんどんアウトプットすべきだと思います。アウトプットするのにはブログの場合はどうしても時間がかかってしまいますが、アウトプットした量に応じてリターンがあると信じています。